節分は家中に豆をまいて鬼(厄)を外に追い出す楽しい行事ですね。
ですが室内犬がいるご家庭では犬が節分でまいた豆(大豆ほか)を食べても大丈夫なのか?
食べて良い量はどのくらいなのか?
いろいろと心配になってしまいますね。。。
じつは節分用の豆や豆菓子にはワンちゃんが食べると中毒症状を起こすものがあります。
しかも、食べて大丈夫な豆であっても与え方や量に注意しないと愛犬が体調を崩す原因となる場合があるのです。
そこで、犬が食べても大丈夫な豆・食べたら悪い豆・与え方やその量について詳しく解説致します。
それにワンちゃんも家族の一員ですから一緒に節分を楽しみたいですよね。
なので、室内犬がいても安全に楽しく節分を楽しめるように事前にやっておいた方が良い工夫や準備についてもご案内します。
ぜひ、愛犬と一緒に節分を楽しむための参考にされて下さいね(^_-)-☆
Contents
☆犬が節分で食べても大丈夫な豆は?その量はどれくらい?
節分の豆といえば、主役は大豆ですが大豆の他に節分用の豆には様々な種類の豆菓子があります。
これら節分用の大豆と豆菓子は犬が食べても大丈夫なのでしょうか?
そこで、犬が節分で食べても大丈夫な豆と食べたら悪い豆について・・・
節分の代表的な大豆と豆菓子について種類別に詳しく解説致します。
☆犬が節分で豆(大豆)を食べても大丈夫?
大豆に関しては煎ってある場合は数粒程度なら食べても大丈夫です。
犬にとって豆類は消化されにくいので分解されずにそのままウンチで出てきます。
しかし、チワワなどの超小型犬や、そうでなくても多量に摂取してしまった場合は喉や食道・腸に詰まらせる恐れがあるので注意が必要となります。
犬の体格によっては砕いて与えましょう。
この犬達は大豆の耐性を持っていない犬種のため与えないようにして下さい。命の危険が起こりえます!!また、これ以外の犬種でも稀に鼓腸症になる場合があります。初めて大豆製品を与える場合は極少量を与えて問題が起きないか?様子をみるようにして下さいね。
☆ついでに知っておきたい大豆製品に関する予備知識
大豆は植物性のタンパク質が豊富で低カロリーの食材です。
そのため最近はワンちゃんのダイエット食品としても流行っております。
ですが、生の大豆にはトリプシン・インヒビターという物質が含まれており、これは犬にとって毒となります。
多量に食べると下痢・嘔吐・消化不良・アレルギー・鼓腸症などを引き起こします。生の大豆は絶対に食べさせないように注意しましょう。
ただし、トリプシン・インヒビターによる毒性は「長時間の過熱」と「発酵&熟成」といった加工をすることで消えます。
なので、犬に与える場合は(豆腐・納豆・おから・豆乳)などの加工製品が適しています。
これら豆腐やおから、納豆などの加工製品はフリーズドライ加工の方が栄養価も高く日持ちもしますし、与える量を計りやすいのでおすすめです。
その中でも納豆は煎り豆と同じく喉に詰まらせる危険があるため、フリーズドライタイプであろうとなかろうと粒タイプよりも引き割りタイプの方が安心できます。
粒タイプを与える場合は粒の小さい小粒か極小粒タイプを選びましょう。
特に超小型犬や小型犬の場合は一度にたくさん飲み込ませないように注意して下さい。
フリーズドライ加工製品の与える量を参考に記しておきます。
与える量はいずれも目安になります。
※ご注意!!
初めて与える時は極少量から問題が起きないか?
様子を見ながら与えて下さい。
■超小型犬 小さじ1/2杯以内
■小型犬 小さじ1杯
■中型犬 小さじ2杯
■大型犬 小さじ2~3杯
小さじ1杯のカロリー(※おおよそとなります)
(納豆) 20キロカロリー
(おから) 25キロカロリー
(豆腐) 25キロカロリー
豆乳の場合は無調整豆乳であること。
常温にもどして与えましょう。
冷たいままだと下痢をする可能性があります。
(超小型犬) 15ml
(小型犬)20~25ml
(中型犬)25~30ml
(大型犬)30~50ml
※豆乳も飲ませ過ぎないように注意して下さい。
ただし、加工製品であっても過剰摂取は有害になるので注意しましょう!
理由は大豆を長期間に渡って摂取することで大豆アレルギーになる犬が近年増えて来ているのです。
アレルギーには先天性(生まれつきのもの)と後天性(同じ食材を長期間摂取した事により発症するのもの)があります。
大豆アレルギーは後天性となります。
大豆アレルギーが増えている背景としては、過剰摂取が上げられます。
まず、ドックフードの中には栄養成分の調整や低カロリー効果をもたらす為に大豆の搾りかすやおからが含まれている製品があるのです。
それを知らずにさらにダイエット効果を得ようと量増しのためにオカラや納豆などをドックフードに混ぜて与えることで過剰摂取となりアレルギーを発症する原因の一つになっています。
ドックフードに混ぜる場合はフードの素材や成分を確認するようにしましょう。
フードに大豆製品が使われている場合は量増しには大豆製品以外を使いましょう。
フリーズドライ加工の野菜などがおすすめですよ^^
もし、大豆製品を与えて嘔吐や下痢、体を痒がるなどの症状を起こした場合はアレルギーかもしれませんので、与えるのを止めてすぐに獣医さんに相談しましょう。
☆犬が節分で豆(豆菓子)を食べても大丈夫?
節分用で売られている豆菓子は殆どの製品にナッツ類が入っています。
ナッツ類は犬にとって中毒症状を起こすものや疾患を招くものが多いので与えないようにしましょう。
また、ナッツ類も豆類と同様に消化吸収されにくく大豆よりもサイズが大きいため、喉や腸に詰まらせやすいのです。
他にもナッツ類を加工する際に使われている塩分が犬にとって良くありません。
犬は人間の1/3程度の塩分しか必要としないため、塩分を過剰摂取すると腎臓などに大きな負担をかけてしまうのです。
その結果、腎臓の疾患以外にも心臓の疾患も招く可能性があります。
なので、豆菓子は犬が口にしないように注意しなくてはなりません。
豆菓子に入っているナッツ類の危険性について記しておきます。
■マカデミアナッツ
【絶対に与えてはいけないナッツです!!】
犬が中毒症状を起こす最も危険な食べ物の一つです。
■ピーナッツ
高カロリーで油分が多く、ナッツの中でも豆以上に消化が悪いです。
マグネシウムを多く含むので結石を起す危険性があります。
■くるみ
リンを多く含むため尿石の元になります。
そのため尿石症(尿路結石)になる可能性があります。
■アーモンド
丸呑みすると特に小型犬は腸に詰まってしまい腸閉塞になる危険性があります。それ以外にも喉に詰まらせ窒息事故になることもあります。
■カカオ系のナッツ
カカオ系のナッツには犬に強い中毒をもたらす「テオブロミン」という物質が含まれており、危険な食べ物の一つです!!
症状としてはてんかんの様なケイレンや引きつけを起こします。
※ここに記していなくても基本的にナッツ類は犬に与えるのを控えましょう。
☆犬が節分で豆や豆菓子を拾い喰いしないために
節分でまいた豆をワンちゃんに拾い喰いするなと言っても無理があります。
大豆であろうが豆菓子であろうが犬にとってはおやつでしかありません。
ですが、大豆は口にして良い量が限られていますし、豆菓子に至っては危険が大きいので拾い喰いさせたくありません!
しかし、家族の一員であるワンちゃんも一緒に節分を楽しみたいですよね。
そこで、ワンちゃんと一緒に安全に節分を楽しむための工夫をご案内致します。
☆愛犬と一緒に節分を楽しむ為にやるべきこと
ワンちゃんと一緒に楽しく安全に節分を楽しむためにはルールが必要です。
楽しい節分が思わぬトラブルに見舞われて愛犬を危険な目にあわせないように事前に準備をしっかりとしましょう。
- ワンちゃんがまいた豆を不用意に口にしないように豆まき中はゲージに入れるか、誰かが抱っこをして行いましょう。
- 豆まき後は掃除機をかけるなどして拾い忘れがないように気を付けましょう。
- 豆は裸でまかずに小さな袋に入れるか、半紙などに包んで節分用に小分けの御ひねりにしてまけば拾い忘れを防げて豆の衛生上の問題も解決できます。
面倒な方は今はあらかじめ小袋仕様になっている豆製品があるので、それを利用すると手間が省けますね^^
※ワンちゃんにも豆まきを楽しませたいなら、粒上のドークフードを節分豆に見立てる方法もあります。
その場合も小さな袋に入れてまき、ワンちゃんに拾わせてから一度手元に持ってこさせましょう。
上手に持ってきたら褒めてご褒美として与えます。
こうすれば、拾い喰いを良いことと勘違いさせずに済みます。
☆犬が節分で豆(大豆ほか)を食べても大丈夫?その量は?
本日のまとめ
節分の豆で食べさせて良いのは煎り大豆数粒となります。
(1)大豆の生豆はワンちゃんにとって毒となります。
与えるのは加工製品にしましょう。
(2)大豆は与え過ぎるとアレルギーを発症する場合があります。
与え過ぎに注意しましょう。
(3)豆菓子はナッツ類が使われているため食べさせてはいけません。
ナッツ類は中毒症状や疾患を招く危険があります。
(4)豆まき中はワンちゃんが拾い喰いするのを防ぐために誰かが抱っこをするか、ゲージに入れておきましょう。
(5)ワンちゃんにも節分を楽しませたいなら、節分用の豆に見立てて、ドックフードを使用するのも一つのアイデアです。
(6)節分の豆は裸でまかず、小さな小袋に入れるか半紙で御ひねりにするかして拾い忘れが起きないように工夫をしましょう。
犬にとって節分の豆(大豆ほか)豆菓子はどうなのか?
その特性を知った上で安全に楽しくワンちゃんとの節分を楽しまれて下さいね(^_-)-☆